イライライライラ
帰ってこない帰ってこない帰ってこない帰ってこない

与っさんこんな時間まで何やってんのーーー!?

 
悪ノリ★リレー!第二十二話:「待たされるの嫌いなんです」

 
テスト勉強を見てもらうという約束のため、与っさんから「柊さんを家に送ってから帰るけん、遅くなるったい」とメールは貰って待っているけれど、それにしたって遅くない!?
イライライライラ
私は待つのは嫌いなのよ!うがあ!
いちおう与っさんのお母さんにその事を伝えて部屋で待たせてもらってるいるが、待てども待てども帰ってこない。もうすぐ時計は夜8時を指してしまう。
ったく、何してんのよ〜。送るだけならそんなに時間はかからないでしょ。
・・・・・・・・はっ!?もしかして、与っさん送り狼になってるとか!?きゃー!
バコン!
痛い!
「アホか、お前はぁ!」
あ、与っさんだ。おかえりー、つか遅いよ!こんなに時間かかってたらそうなんじゃないかとか思っちゃっても仕方無いじゃな(バコン!)
だから痛いってばー!なんで叩くの殴るの暴力はんたーい!!
「せからしか!他に客も居るっちゅうのに静かにせろ!」
は?客?
言われてから、与っさんの後ろに何やら人影がある事に気がついた。え、客って誰?んん?朱里ちゃんセンサーがピコンピコンと動き出したよ、もしや!?
 

「・・・よう」
昼間と同じ、呼びかけられた声にビシイと背筋を伸ばす。
カっカカカカズさん!?いらっしゃいませー!さささ、どうぞこちらに!
「いらっしゃいませ、て・・・;」
大したお持て成しもできませんが今粗茶をば持ってまいりますー!
「いや、ちょい落ち着けや、佐倉」
いやいやいや!落ち着いてなんかいられませんとも、だってカズさんが私の家に!
「違うっちゃろ、アホー!ここは俺ん家じゃ、お前ん家と違うわーーー!」
ベシーン!と勢いよくどつかれて、ようやく思い出す。
あー、そうだ。私、与っさん家に来てたんだっけ。あははははー
「ったく。カズが居って嬉しかなんは判るばってん、そげに動揺すんなちゃ」
はい、ご尤もで。どうもすいません・・・

ところで与っさん。なんでカズさんがここに?
「ん。あー・・・ちょっとな。さっきまで話ばしとったけん」
話?あれ、でもカズさん、柊さんとこに行ったんじゃ?話してきたんでしょ?
確かめるように聞けば、2人は顔を見合わせてから俯いてしまった。え、何?何なの??

「あのな、朱里」
うん?
「柊さん、てな・・・思い込み激しかやったり勘違いしやすか子ぉやったりするか?」
へ?う〜ん、そんな事ないと思うんだけど。何で?何かあった?
「いや、えーと・・・カズ、お前言えや」
「なっ!?なし俺が!?」
「元々お前の問題っちゃろが!俺は何も関係無かやのになしこげに巻き込まれるとや・・・(遠い目)」
何なに何なの。2人でごちゃごちゃ話してないで私にも解るように言ってよー!ねぇ、カズさん!
「ほら、カズ。ご指名やぞ」
「う・・・あー、あんな。・・・・・・・・・・」
うん?何ですか?
「・・・・・・・・・・」
おーい、カズさーん。
「・・・・・・・・・・っ、があ!どげん言えばよかなんじゃ!」
いや、そこでブチキレられても困ります;ちぇ、何だよぅ、気になるじゃんかー。あ、そうだ。柊さんに関係してるんだから柊さんに聞けばいいよね。うん、そうしようそうしよう。
思いついて携帯を取り出すと、パシリと与っさんに止められた。
「待て。お前どこに電話するつもりや?」
どこって、柊さん。
「やめろ。今はやめといてくれ、頼むけん!」
えー?何でよぅ?
「柊さんだけと違うてお前まで変な誤解ばしとったらカズが立ち直れんからじゃ!」
は?どゆ事、それ?
首を傾げれば、与っさんは「うっ」と言葉に詰まってまた黙り込んでしまった。
あーもう、気になるーーーう!!焦れったいな、男ならはっきりしゃっきり言わんかーーい!
「わ、解った、言う、言うけん叫ぶなや!」
よしよし。んじゃずっと立ち話もなんだから2人共お座りなさいな。
床を指差して促して、テーブルを囲むようにして座る。それでもカズさんと与っさんは「お前が言え」「いやお前が」と押し付け合いをしている。
イライライライラ  だから私は待たされるの嫌いなんだってば!
さっさと言えーーー!!
 

ようやく重い口を開いた2人から告げられた言葉に、キョトンと目を丸くする。
はい?昭栄とカズさんが付き合ってるんだと?柊さんがそう勘違いしてたって?
「・・・そうなんや・・・なしアイツがそげな勘違いばしてしもうとんのか・・・」
カズさんは意気消沈。与っさんは顔を背けつつも哀れんだ目をしてる。
ん〜、まぁ柊さんらしいよね。つか、私も同じ事を思ったわけだし。『カズさんの嫉妬は柊さんに向いていて、昭栄の事を好いているんじゃないか』って。
柊さんは自分で、まさかカズさんが柊さんに想いを寄せていたり、とかそういうのを頭の中で消去しちゃったんだね。そんで、結果的に「ああ、そうか。カズさんは昭栄が好きだから私に嫉妬しちゃったのね」って自己完結しちゃったわけで。
あははは、勘違いとか思い込みだらけだよ、この人たち。

あははははー。
「何笑うとうとや、こっちは変な勘違いばされて落ち込んどうっちゅうのに!」
わ、わ!カズさん怒らないで!私が柊さんにちゃんと言っとくからさ、ね?
「・・・ほんまか?」
うんうん。だから、はいはい、落ち着いてー。はい、深呼吸ー。吸ってー吐いてー。
言えば素直に深呼吸してくれちゃったりして、きゃああカズさん可愛いすぎるーー!!
「すー、はー。・・・・・・・ほんまに頼むぞ、佐倉。」
はいな。任せといてくださいな。
ドンと拳で胸を叩いてみせれば、カズさんはホッと息を吐き出した。
「なら、俺帰るったい」
え?カズさん帰っちゃうの?
「あ?やって、お前らの邪魔になるっちゃろ」
「「は?」」
「は?って・・・ヨシの家に本人も居らんのに佐倉ば居るなんちこつ、付き合うとらな出来んこつやろ?邪魔してもうて悪かやったな」
・・・・・・・・・・・・・・・・待て。待て待て待てぇーーい!
「アホか!俺と朱里は付き合うてなかやてちゃんと言うたっちゃろ!」
「ばってん、こげな夜に家に来とうとか、・・・なぁ?」
なぁ?じゃないよ、カズさん!それも思い込み、勘違い!ちっがぁーーう!!
「せやって・・・」
「「違うっちゅうたら違うんじゃ(の)!!」
2人でハモってカズさんの勘違いに訂正を入れる。何で与っさん家に来てるってだけで付き合ってるとかそういう事になっちゃうかな!
あのね、カズさん。私は今日は与っさんに勉強教えてもらいに来ただけなのよ。
「そうじゃ。ばってん、お前らがあまりにも世話かけさせるけん、俺が帰ってくるん遅ぅなってしもうて、コイツはただそれを待っとっただけったい。そんだけじゃ!」
「・・・?それ、やっぱ付き合うとうからと違うんか?」
「「だから違うって!!」」
「そ、そうか・・・;」
そうかと言いつつも、カズさんはまだ首を傾げて疑っている様子。うむむ、何でそう思っちゃうかな。これって友達同士なら普通の事でしょ?そうだよね?学校が違うんだから、必然的に学校では教えてもらえないわけだし、図書館なんかは私が嫌いだしこんな遅い時間まではやってないし、そしたらどっちかの家で、ってなるじゃない。
それにそれに!私が好きなのは与っさんじゃなくて(いや与っさんも大好きだけど!)カズさんなんだよ。そんな勘違い酷すぎるぅ〜〜(涙)


カズさんはちゃんと納得してくれたのか解らないけれど、「じゃあ、柊んこつ、頼むぞ」と言い置いて帰っていった。
残された私は、与っさんをジトリと睨んでぶっすぅと膨れ顔を晒してみせる。
「・・・・・・何じゃ。睨みよって」
だーってさぁ。カズさん、うちらの事付き合ってるって勘違いしちゃってるもん。これって与っさんがちゃんと言ってくれてないからじゃないの?
「アホか。カズが勝手に勘違いしとうこつば俺が知るわけなかやろ!」
だってだって!与っさんカズさんとクラスも一緒だしいっつも一緒にいるくせにさ!酷いじゃん、私が好きなのはカズさんなのにその本人に勘違いされちゃってるなんてぇえーー!
「俺にばっか責任なすりつけんなや!そん原因ば作ったんは誰じゃ!」
私だって言いたいわけー!?
「お前以外に誰が居るとや!そこら中でべたべたくっついてきよって、今回かて勉強なんぞ同じ学校の奴に教えてもらえばよかやろが!俺にばっか言うてくんな!」
私が知ってる中じゃ与っさんが一番頭良いんだもん!それに教えるのも上手いから、そしたら必然的に与っさんに教えてもらおうとか思うの当然じゃんか!それにね、私が与っさんにくっつくのはただ単に癖だし、与っさんが可愛い事言ったりしたりするからだもんーー!
「何じゃそん理屈は!!人に抱き着く癖なんぞ自分で努力してやめりゃよかやろ!」
何よ!癖なんてそんなに簡単に直せたりなんかできないもん!それに抱き着いたりするの、与っさんだけじゃないもん!
「はあ?お前、俺以外にも抱き着いたりしとうと?」
だったら何よ!友達に抱き着くのなんてスキンシップじゃん!そんだけその人の事が好きって事じゃん!いいじゃんかーー!
「・・・・・・・・・お前、もう帰れ」
〜〜〜っ、言われなくても帰るわよ!与っさんのばーーかーーーーー!!
 

子供のような捨て台詞を残して部屋を飛び出した。
うええん、与っさんのばかばかばか!!何よ、急に低い怒った声出しちゃってさ!私、与っさんが帰ってくるのずっとずっと待ってたのに、それに対して「すまん」の一言もないとかひーーどーーいーーー!!
ズダダと走って、息が切れてきた頃にようやく頭の中が落ち着きだす。
・・・・・・勝手な事言いまくったから怒っちゃったんだよね。あ〜あ、喧嘩しちゃった。こんなの初めてだ。
それに、こんなに突き放すような言葉を言われたのも初めてだ。今まではどんなに我が侭言おうともそんなに突き放した言い方はしなかったのに。・・・いや、言ってるか?
やっぱり私がいい加減ウザったくなったのかな。うわ、落ち込む。すんごい寂しいし悲しい。
私が悪いよね、待ちくたびれてずっとイライラしてて、そこにカズさんにまで勘違いされちゃってたって知って、それの八つ当たりみたく与っさんに当たっちゃって。
仲直り、できるかな・・・無理、かな・・・すんごい怒ってたよね、あんなに怒って言い返してくる与っさんなんて初めてだもん。
うああ、どぉうしよーーーう!?もう与っさんと話ができなくなるとかそんなの嫌ぁああ!!
 

あ、そうだ。柊さんにメールしなきゃ・・・
『カズさんと昭栄は付き合ってないみたいです。柊さんに勘違いされたって、カズさん落ち込んでたよー』っと。う〜ん・・・ついでに相談しちゃってもいいかなぁ?『与っさんと喧嘩しちゃったよ、どうしよ、どうしたらいいかなぁ?明日謝りたいから、学校で与っさんの様子見てきてくれないかな?まだ怒ってたら謝りにくいから』っと。
ごめんね、柊さん。今すぐ謝りに行ってもいいんだけど、きっとたぶん、ううん絶対まだすんごい怒ってると思うんだ、与っさん。様子教えてください、お願いしまっす!!





与は柊さんの勘違いで逃げ出したカズさんを追い掛けて何とか宥めて家に連れてきたようです(説明を入れないと解らない書き方するな!)
しかも今回、与と喧嘩しちゃいました。脳内で暴走しました。あれぇ??こんな筈じゃなかったのに・・・何でだ・・・(謎)
これ続きものっそい書きにくいよね、ごごごめんなさい、柊さん!(平伏)
怒れる与っさんを何とか宥めてやってください(丸投げばっかか、お前ぇ!!)