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お風呂上りに腹筋をしていたときに来た佐倉様からのメール。 大分弱った雰囲気だったから即「任せてください!」って返したけど……。 |
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私でいいのかなぁ……。だって私、正直よっさんにとってはそんなに親しいってわけじゃないと思うし。話してくれるかな……。 不安だけど、できることはやろうと決意する。だって佐倉様にはお世話になりっぱなしだもん、役に立ちたいよ!! 気合を入れるために、お気に入りの香水をつけて、ピンクオレンジのグロスを塗って。戦闘態勢ばっちり、よーしっ、行くぞぉお!!! |
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と思った矢先、通学路でカズさんと鉢合わせした。あれぇ……朝練は? 「……寝坊、したけん、もうどうせ急いでも無駄やし。」 確かに、もう片付けも終わっている時間。珍しいこともあるものだね。それはともかく、カズさんの表情がすっごく硬いんですけど……って、これは私のせいか。 「柊、昨日の……こつ……」 歯切れの悪いカズさん。見る見るうちに顔が赤くなって……まぁ、カズさんったら可愛い……!じゃなくて。 「佐倉に……」 あぁ、ちゃんと聞きましたよ。そう言うとカズさんは安心したように息をついた。でも今度は、何となく居心地が悪そうにそわそわしてる。うーん……わかんないなぁ。 でもぉ、付き合ってないなら何であんなに怒ってたんですか?あれじゃ誰がどう見ても同じ誤解しちゃいますよ。あ、まだ片想い? 「違うっ!!大体、普通あげん誤解するわけねかろーが!」 えぇえー……。まぁいいや、とにかく私は昭栄のママンでカズさんの可愛い後輩として、何があっても応援しますからってことで! にこっと笑ってそう言うと、カズさんは何だか複雑そうな顔になった。難しい年頃……。 「……まぁ、よか。えー、と。何か、今日あると?」 へ、何がですか? 「や、なんちゅーか、今日はちょぉ違うけん……」 あぁ、唇ぷるぷるで香水つけてるしね。てへ、それって暗にかわいいって褒めてくれてます?はっ、それともおかしいって遠まわしの忠告? 「いや、おかしくなか、……っ!」 思わず言ってしまったという風に、カズさんは自分の発言に真っ赤になってパクパクしてる。やばーいこの方バリ可愛かなんですけど!ちょっと昭栄見てーーー!!! というか、今私はそれどころじゃないんだよね。重要な任務を負っているんだから!!そうだ、カズさんにお願いがあるんですけど!! 「うわ、ちょ、近…!」 昼休み、よっさんに大事なお話があるんです。取り次いでもらえませんか? 「…………………………………。勝手にせろっ!!!」 えぇえ、また怒っちゃったよー……;思春期ってやつ? |
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とりあえず私のことは放っておいて、今は佐倉様とよっさんの事情に専念することに決めました。というか私の方は考えてもよくわからないので!ははは!! 昼休み、屋上のドアを開けると、そこにはカズさんとよっさん。私を見ると、カズさんは憮然とした表情で席を外してくれた。怒りつつもちゃんと話を通してくれたみたい。優しいなぁ……。 通り過ぎた背中に満面の笑みでお礼を言うと、カズさんはまだ怒ったままなのか、少し目を伏せて「おー」とか言って去ってしまった。……ちょっと寂しい……。 「大事な話って?」 よっさんに声をかけられて、我に返った私は気持ちを切り替えた。 佐倉様の御ため、柊いざ参るー!! 「一応言っとくばってん、昨日の話ならほんとに誤解やけんな。カズ見とればわかるっちゃろーけど。」 いえいえ、そういう話じゃないんです。お聞きしたいことがありまして……。 「聞きたいこと?」 私の胸の中にしまっておきますから、正直にお願いしますというかんじの話で……。 よっさんは難しい顔で黙ってしまった。しまった、回りくどすぎた!でも今からいきなり「それで佐倉様とはどうよ」とか言うのはおかしすぎるし……; |
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「……じゃあ、正直に言うと。俺、好きな奴おるけん。すまん。」 |
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はい? 「柊さんは、もっと周りば見た方がよかと思う。俺よりもっとよか奴が待っとー、ちこつもあるっちゃけん」 はぁ、それはどうも……じゃない!!待った待った!!!勘違いしてませんか、私別に告りに来たんじゃありませんよ!!! 「はぁ!?やってカズん奴が……」 私は何一つそんな発言してませんし、そもそもサッカー一筋のカズさんのそういう勘は当てになりません!! 私が力説すると、よっさんは気が抜けたのか顔を覆ってしゃがみこんでしまった。もう、何で私がこんなとこでフラれなきゃなんないんですかーっ超ショックなんですけど!! 「わ、悪か!ばってんカズがあんま真剣な顔しとーけん、つい……!!」 ぷくーとふくれた私によっさんが慌てて謝る。もー、恋愛感情ではないにしろ、憧れの人にお断りされた乙女のショックってば、「つい」じゃすまないんですからね! とは言いつつ、まぁ確かに私の切り出し方もおかしかったのは確かなので、逆によっさんに申し訳ない気持ちになった。何ていうか、そんなに親しくもない後輩相手に心労かさんで大変だったろうなぁ…… ぷっ。 「な、何笑っとーと?」 だって、何かおかしっ……あっははよっさんかわいそーーーーっ!!! 「だ、誰のせいじゃコラーーーっ笑うな!!!」 そんなこと言われたっておかしいものはおかしいもん!!ていうか怒り方カズさんとそっくりさすが幼馴染!! 「おまえぇえ〜!!大体お前がややこしかこつ言うけんいかんっちゃろーが!!」 あ、ダメ今は何言われても笑い止りませんから。ぶふっ!! 「いい加減にせろーーーーーっ!!!」 |
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はぁ、おかしい。涙出てきた。ようやく私の笑いが収まった頃には、よっさんは叫び疲れてぐったりとフェンスにもたれていた。 「お前、あれやな……大人しそうに見えて、やっぱ朱里の友達ったい。」 あはは、実は今までぶりっこスイッチ入ってました〜★まぁここまで本性がバレれば、もう遠慮する必要もないか。よっさんの方もよそよそしさがなくなったし、丁度いいかもね。 それで本題なんですけど。男らしく直球勝負で行きましょうね! 「いや、男らしくって……」 私は女ですけど今現在心意気は男前です。単刀直入に。正直に。よっさんも話してくれるって約束してくれますよね? びしっと指をさしたら、よっさんもあきらめたのか、すっきりした表情でうなずいてくれた。 |
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チャイムが鳴って、私は屋上を後にした。よっさんは少し一人で考え事をしたいそうで、次の時間はそのまま屋上でおサボり。よっさんでもサボったりするんだね。ちょっと意外だな。 事情が事情なので私も何も言わなかった。別にそんなに真面目な生徒じゃないから、もともと何か言うつもりもないけどさ。 そうだ、忘れずに佐倉様にメールしないと!よっさんには、まだ誰にも何も言わないで欲しいと言われたから、あんまり詳しい話は出来ないけど、とりあえずもうそこまで怒ってないってことだけは伝えておかないとね。 きっと今日一日、ずーっと悩んでたんだろうなぁ佐倉様……二人が無事仲直りできますように!願いをこめて、送信ボタンを押した。 |
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ふふふ、キューピッドって楽しい役割ですね!!柊さんはよっさんと男同士の友情を結んだ模様です(笑) また微妙な進展の仕方で申し訳ないです;さてさて佐倉様、がんばってくださいませー! |